「幽霊」と「保健医」との「お互いを見詰め合う」ネタを提供します。by同人ネタがないったー
って言われても。
どうしよう。
間を開けたらなにも浮かばなくなった。
でも頑張る良い子ヽ( ´ ▽ ` )ノ
黄昏時の校舎は、少し閑散としている。
夏の日は長いが、もう屋外での部活もそろそろ終る時間帯だ。
ガウリイは一人、古びた長い廊下を歩いていた。
(こんな時間になんでオレ、こんなところにいるんだろう・・・)
昨夜の、静か過ぎる晩餐の席で兄に言われた言葉を思い出しながら、それでもまだ納得がいかない。
使われていない旧校舎の幽霊話など自分には全く関係ないというのに、まるで幽霊の噂を消すのがガウリイの役目だと言わんばかりだったのだ。
とりあえず、何かいるなら確かめようと旧校舎に忍び込んではみた。
むしろ、コレがばれた方が問題になるんじゃないかと気付いたのは、一階を見回り、誰もいないことを確認してからだった。
二・三枚の窓ガラスにひびが入っていたが、誰も使ってないのだから問題は無いだろう。
使わない机などが寄せられたりはしている他は、今使っている教室と作りは大して変わらない部屋を眺めながら、幽霊話の内容を思い出す。
(たしか・・・白い影が見えるんだったか?)
幽霊話は、ここ一週間くらいに急激に噂が回っていた。
最初は、時々白い影が見える、鳥でも住み着いたのかと教師の間で問題になっていた。
ガラスは割れていないが、どこかから入り込んだのでは、と。
しかし、教師達が見回ったにも関わらず、鳥も他の生き物も見つからなかったらしい。
次は、夜、暗くなってから忘れ物を取りに忍び込んだ生徒が、旧校舎の中を移動する灯りを見たらしい。
だが、その生徒は忍び込んだ事を知られたくないと、教師には言わなかったようだ。
そんなこんなで一週間。
(こんな事になってたりするのが不思議だよなぁ)
二階を回り終え、なぜか懐中電灯を見つけた。
埃も積もっておらず、ちゃんとつくようだ。
と、そのとき、頭上でこつりと音がした。
(上、か?)
懐中電灯を手に、気配を殺して上へと向かう。
階段を上りきり、角を曲がったところで教室に入っていく白い物が見えた。
引き戸についてる曇りガラスの窓に影が映らないよう姿勢を低くし、そっと中を覗き込む。
(・・・・・・女?)
赤茶けた髪をまとめて上げ、白衣を着ている小さな後姿が見えた。
(うちは普通の高校だし、白衣を着る授業なんて・・・
あ、実験クラブとかがあるんだったか・・・?)
運動部の助っ人をする事はあるが、基本的に剣道しかしてないガウリイには、文科系にどんな部活があるのかなど解るはずも無く。
「なぁ。ここでなにしてるんだ?」
突然声をかけられたことに驚いたのか、ビクッと肩を震わせ勢い良く振り向いた顔は目が大きく瞠られていた。
そのままお互いを見詰め合うこと・・・どのくらいだっただろうか。
やたらと長い間見詰め合っていたような気もするが、白衣の女の子の唇が動いた。
「あたしは保険医よ」
「いや、うちの保険医は男じゃなかったか?」
いつも胡散臭い笑みを浮かべてるおかっぱ頭の男を思い出しながらいうと、カツカツと寄って来て、キッと睨み上げられた。
「あいつが赴任してきてから、噂にもならずに女生徒が数人消えてんの。
だから、あいつの尻尾を捕まえられたら、あたしが後任って決まってるのよ。
あなた、手伝うわよね?」
ニッと口の端を上げながらその女の子は無い胸を張った。
眠くてグダグダーってわけじゃないですよ?
ちょっと言い訳した。
グダグダなのはいつもの事だった。
でも、練習だから許してもらえるって信じてる。ヽ( ´ ▽ ` )ノ
[2回]
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